芸十夜

久しぶりに「芸十夜」を読みました。
知る人ぞ知る、坂東三津五郎と武智鉄二の対談の名著。
学生時代に読んだままで、放置していた書物です。そのときは、まだまだ歌舞伎、
能、浄瑠璃等の知識も浅く、二人の対談の奥の深さはわかっても、「面白さ」まで
読み取る技量がこちらなかったので、字面を追うのがやっとでしだが、
読み返してみて、ふむふむと納得して理解できる箇所が増えてきたのには、驚きで
最初の出会いから、随分こちらも見聞きした経験が豊富になった所以だと感じた次第。
そのときにはわからなくても、ずっと後になってますます面白くなる書物との出会いは
うれしいものです。不世出の天才、観世寿夫の「心より心に伝ふる花」もそのひとつですね。名著です。

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